経絡治療による花粉症の治療その3
2020年2月の中旬に入って、花粉を感じる患者さんが増えました。
多くのケースは、「昨年は余り感じなかったのに今年は目の痒み、鼻水などがひどくてつらい。」と、訴えるのです。
つまり、昨年の花粉症の治療は、期待した恒久的なものではなく、一過性のものだったと、結論しました。
しかしこの時点では、2陰経を補う経絡治療に対して疑問は全く有りませんでした。
既に「臨床を通して69難と75難の治療法の違いについての考察」で述べたように、
「虚する者は其母を補い.實する者は其子を瀉す.當に先ず之を補い.然る後に之を瀉すべし。」
(意訳:虚する時はその母を補い、実する時はその子を瀉す、当に先ず虚を補い、然る後に
実を瀉すべし。)と言う治療法を発見し、検証の後、2020年9月16日から実践を開始
しました。
2022年2月の下旬になり、目のかゆみや鼻水が少し出始めたと、訴える患者さんがそれぞれ1名ありました。
詳しく問診すると、辛いとは言えない程度であるとの事でした。
以前から訴え続けて来た残りの患者さんは花粉症の症状はまだ起きてないとの事でした。
二人の花粉症を訴えた患者さんの証は、目のかゆみを訴えた女性は肺実肝虚で、鼻水を訴えた男性は脾実腎虚の81難型でした。
2週間後の二人の花粉症の症状は治まっていました。
考察
花粉症を起こした時の証が81難型であったからと言って、この治療が花粉症の症状を改善させたのか否かはふめいです。
何故なら81難型の治療は既に何年間治療を続けています。しかし改善した症例は有りません。
ただ一つの疑問は、2022年の今年、患者さんのほとんどが昨年と比べると症状が抑えられている点です。
この花粉症の治まった理由と、「臨床を通して69難と75難の治療法の違いについての考察」で
述べた、70歳代の女性のアトピー性皮膚炎が改善した症例との間に関連があるのだろうかと、言う疑問です。
2021年4月15日の治療で、背部の切経中、この患者さんのアトピーの症状が解消しているのに気付きました。
カルテを改めると2020年9月17日から上述した新しい治療法を行っていました。
つまり新治療を始めて今日までに多くの患者さんの体質改善が行われた可能性はないだろうか。
その結果が花粉症の症状を抑えてくれていればと、考えています。
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